| 原田 |
本日は山梨県都留市にあります、石川米穀店さんをお訪ねしています。富士山が間近に迫りまだまだ自然を充分に満喫できるいい町ですね。こちらで5代目としてご活躍されています石川代表にお話を聞いてまいりましょう。まだお若いようですが、これまでの経緯としては。
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| 石川 |
当店はもともと”鍋屋”という屋号で雑貨店をしていたとのことですが、私の祖父が3代目を継いだ時に米屋へ移行したようです。
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| 原田 |
ということは米穀店として3代目になられるわけですか。
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| 石川 |
そうですね。父も2代目として頑張っていましたがクモ膜下出血で急逝しまして、私が急遽3代目ということに。
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| 原田 |
それは大変でしたね。それまでは何をされていたのですか?
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| 石川 |
隣の大月市で信用金庫に勤めておりまして、当地に戻ってから10年が過ぎましたね。
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| 原田 |
食管理法の改正などにより米の自由化が進み、お米屋さんも昔に比べると随分と大変になっていると思うのですが、そうした面でのご苦労もあるでしょう。
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| 石川 |
今はスーパーや酒屋さんなど、どこでもお米を売っていますからね。だからといってそう簡単に暖簾を降ろすわけにもいきませんので、何とか他店とは違う特色を打ち出すことで勝負しようと考えてまいりました。それでも米屋ですから、やはり他店では売っていないお米を売ろうということに。それが5年前で、『武川米』との出会いでした。
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| 原田 |
不勉強ですみません。初めて聞く名称ですが、ご説明頂けますか。
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| 石川 |
山梨県の北西部、甲斐駒ヶ岳の麓にある武川村で採れる獲れるお米なのです。
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| 原田 |
お米といえば新潟ばかりと思っていましたが。
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| 石川 |
新潟や秋田ほど有名ではありませんが、知る人ぞ知るお米で天皇陛下献上米でもあるのですよ。
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| 原田 |
でも、それだけのお米が一般の流通になぜ出回らないのでしょうか。
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| 石川 |
それは絶対量が少ないからです。全盛期には約1万俵の収穫があったようですが、ここ近年は8,000俵程度に減ってきていますので、そのほとんどが県内で消費されるといった状況なのです。
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| 原田 |
それでは我々県外の者の口にはなかなか入らないわけだ。ところで、武川米が新潟の魚沼産のお米などと肩を並べられるくらいの品質であるというのは。
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| 石川 |
まず第一は、武川村と魚沼村との土地環境が非常に似通っているということでしょうね。水は甲斐駒ヶ岳の雪解け水。そして魚沼が信濃川の砂地であるように、武川も田圃が白く見えるほどの砂地なのです。昔から黒土は米づくりに適さないと言いますからね。そして標高も同じくらいで朝夕の温度差や日照時間の長さなど、様々な点で良質のお米作りに適した土地と言えるでしょう。
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| 原田 |
そんなお米を食べてみたいですね。
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| 石川 |
山梨県内のお寿司屋さんはほとんど武川米ですし、最近は都内でもこのお米を求められる方が増えてきているようです。また、有名な方がわざわざお米を作りに来られているということですよ。
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| 原田 |
参考までに価格を教えてください。やはりびっくりするお値段なのでしょうか。
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| 石川 |
10Kg税込みで5,200円が主流です。それともう1種類『武川米48』という原種の米があり、これはもう幻の米と言っていいくらいの希少価値ですね。見た目は良くありませんがとにかく甘い。以前から噂では聞いていたのですが、作り方が非常に難しいらしく作付けが少なかったようです。でも最近は研究が進み、随分と改良されています。とにかく『武川米48』は武川の中でも格別と自負しておりますし、まず当店以外では手に入らないと思いますよ。こちらが10Kg税込みで6,000円です。
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| 原田 |
それだけの由来を持つ武川米ですが、そんなに驚く価格ではありませんし、より多くの方々にその素晴らしさを味わってもらえれば言うことはないですね。
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| 石川 |
はい。現在当店では直接農家の方と取り引きをしており、武川米の価格は私が決定しています。少々高価ですが多くの量を入手するためには仕方ありませんし、そうしなければ農家が真面目に作ってくれないのですよ(笑)。また、そうすることが武川米専門店としての看板を掲げている当店の使命だとも思いますしね。現在は低温倉庫も完備し常に2,000俵は保管できる状態にしています。
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| 原田 |
代表の武川米への思い入れがよく分かりますし、自身があるからこそできることでしょうね。今後はまず安定した供給を図り、1日も早い全国区への参戦ということになりますか。
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| 石川 |
そうですね。現在は富士吉田、都留、大月などを中心に90%を配達、店売りが10%の割合。それほど急伸はしないと思いますが、反対に急に下がることもないでしょう。それでも現状のままでは、やはり武川米を有名な米に育てることは困難だと。私自身も新潟米への対抗意識を持っておりますので、今はインターネットによる販売も始め知名度アップに努めているところです。そしてお米も4月1日からJAS法に変わりその表示法などが厳しくなりましたから、より確かなものを売っていかなければならなくなります。そうなればますます本物は有利になると思いますね。幸い私は都留では最も若い米屋のようですから、可能性は充分にあると思っていますので、ぜひ頑張りたいですね。
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| 原田 |
本日は幻の武川米について貴重なお話、勉強になりました。更なるご活躍を期待しております。
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