はくちょう座(北の十字星)  
   ゼウスが化けたはくちょう
      


ギリシャ神話の大神ゼウスは、いつも天上から地上の世界を見下ろしていました。ゼウスには女神ヘラという妻がありながら、美しい女性を見るとその虜になってしまうことがよくありました。ヘラは夫のこうした行状に目を光らせていました。しかしゼウスは改めるどころか女性の下へ通う時、ヘラの目をごまかす為、色々な動物に変身していました。ギリシア北部のスパルタの王チュンダレオスの妃レダは、絶世の美女として知られていました。ある時ゼウスは、天上から水浴びをしているレダの姿を見て、たちまち魅せられてしまったのです。大神は愛の女神アフロディーテ(ヴィーナス)に手伝ってもらい、白鳥に姿を変えて地上へ降りていきました。アフロディーテは鷲に変身し、ゼウスの白鳥を追った。白鳥は助けを求めるかのようにレダの膝元へ逃げ込みました。ふるえる白鳥が哀れで、レダは抱き寄せて愛撫してやったのです。そのうちにゼウスは思いを遂げることが出来ました。やがてレダは大きな卵を2個産みました。一方の卵からは、双子のカストルとポルックスがかえった。兄のカストルは戦術の達人となり、弟のポルックスは格闘技の達人でした。兄弟は大変仲がよく、一緒に多くの冒険に立ち向かうことになります。カストルはチュンダレオスの子であったので、死ぬべき運命にあありました。ポルックスはゼウスの子だった為、不死身でした。カストルは仲間の裏切りにあい、命を落としてしまいました。あとに残ったポルックスは、自分も一緒に死にたいとゼウスに願い出た。こうして2人は「ふたご座」になったといいます。もう一つの卵からかえったのは、ヘレネとクリュタイメストラの姉妹であった。ヘレネはゼウスの子であったので女神のような美しさを備えていました。成人したヘレネに求婚が殺到したの言うまでもありません。そのために争いが起こるのを恐れたスパルタ王は、ヘレネに相手を選ばせました。彼女の心を射止めたのはメネラオスでありました。メネラオスとヘレネの平和な生活は、長くは続きませんでした。スパルタを訪れたトロイの王子パリスは一目見てヘレネに夢中になり、彼女をトロイへ連れ去ってしまったのです。これを知ったメネラオスは怒り、ミュケーナイの王アガメムノンに相談しました。アガメムノンの妻はヘレネの姉クリュタイメストラです。彼らはギリシア中から援軍を募り、トロイへ向かい、こうしてトロイ戦争が始まったと伝えられている。はくちょう座はゼウスがレダに会うために化けたときの姿とされています。

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はくちょう座は9月の宵にほぼ天頂に来ているので、見付けやすいでしょう。まず頭上を見上げると一際明るい星がすぐ目に入ると思います。七夕の織女星である、こと座のベガです。その光はやや青みを帯びています。次に南に向かって立ち、地平線から高度約60度のあたりを見ると、ベガよりも少しくらい1等星が輝く。七夕の牽牛星である、わし座のアルタイルです。ベガとは対照的にアルタイルは白い光を放っています。アルタイルからやや左上の方向に視線を上げていくと、頭上の過ぎたあたりに、もう少し暗い1等星にいたります。これが白鳥座の主星デネブです。デネブの西(右)方には、ベガが見えています。これらの三つの1等星が作る三角形は「夏の大三角形」と呼ばれています。デネブはアラビア語の「尾」という意味で、白鳥の尾に近いところに位置してます。デネブからベガとアルタイルを結ぶ線の中間へ目を転じていくと、デネブから数度のところに2等星が見えます。これがガンマ星のサドルで、アラビア語の「胸」を意味しています。デネブの左右に続く星たちが大きく広げた翼を形作っています。3等のベータ星は、デネブとガンマ星を結ぶ線のさらに先にあります。その名はアルビレオといい、白鳥の「くちばし」に位置しています。これらの星たちをたどっていくと、長い首を天の川に伸ばして羽ばたく白鳥の姿が、自然に想像できることでしょう。

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エストレリータ(小さな星)
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