−−−教科書の内容−−−
メモリセルを構成するMOSトランジスタにフローティングゲートを作り、このフローティングゲートにホットエレクトロンを注入してMOSトランジスタのしきい値を変化させて書き込むメモリ。一旦書き込むと10年以上は内容が消えない。
−−−教科書終わり−−−
簡単に説明します。MOSトランジスタのゲート・ソース・ドレイン(普通のトランジスタのベース・コレクタ・エミッタ)のうち、ゲートを回路から浮かせた物を作ります。ゲートを浮かせると周囲の回路との間にコンデンサが構成されます。この容量は非常に小さな値ですが、MOSのゲートは普通のトランジスタのベースに比較して非常に大きな入力インピーダンスが有るので(ほぼ無限大)、一旦電圧をかけると放電するまで数十年かかるわけです。ゲートに電圧がかかっていればソース・ドレイン間がON、電圧が無ければOFFとなり1bitの記憶が出来ます。
従って、電源を切っても10年以上の記憶ができます。(磁気による記憶では有りません)
−−−ふと思ったこと−−−
何年か前に北海道へ旧ソビエトからミグ戦闘機が亡命して来た事がありました(戦闘機が亡命したのではなく、亡命したパイロットが乗ってきた)。当時ミグ戦闘機搭載の電子機器の半数が真空管で作られており、ソビエトは西側諸国に20年は遅れていると言われたものでした。
宇宙空間で原子爆弾を爆発させた場合、ものすごく大きな静電ノイズが発生します。教科書的に言えば「ホットエレクトロンのシャワーが降り注ぐ」となります。この場合フラッシュメモリのように、非常に小さな電荷を利用し高いインピーダンスで動作している半導体は、誤動作するのが確実です。半導体は静電気に弱いのです。真空管であれば高電圧と大電流が無ければ動作しません。ソビエトはすごい・・! 実戦を考えると戦闘機の電子機器は真空管が一番良い選択だったのでしょう。
ちなみに、現在の電子機器はEMC・EMI(電磁妨害・電磁耐力)の規格が明記され、規格を満足するように設計されています。
−−−電磁耐力で思ったこと−−−
確か今年の後半か、来年が太陽活動の最盛期に入るのだったと思いますが誰かご存じですか?
太陽の活動が盛んになると太陽風(ホットエレクトロンのシャワー)が増え、俗に言う電磁嵐が発生し無線通信が影響を受けるようになります。でも影響を受けるのは無線通信だけとは思えません。きっとPCも原因不明で突然フリーズする事が増えるでしょう。
以上