私のポケット(ウエストバック)の中には、何時もスイスアーミナイフ(七徳ナイフとも言う)が入っています。これには、大小二本のブレードと、鋏・缶切り・栓抜き・ドライバー等がついていて、何にでも使えて非常に便利です。
ところが、どのアイテムを選択してもとても使いにくいのです、例えば缶切りは専用の物を使えば長くとも10秒ほどで缶詰を空けることが出来ますが、アーミナイフだと30秒以上かかります。ドライバーなどは手に持つところが円筒形でないため、スムーズに回せません。何かしようとした時に、その道具が無いよりはましと言ったところで、それ専用に作られた道具には太刀打ちできません。
一般的に何でも出来ますとうたわれている道具ほど、何に使っても使いにくいと言う経験があると思います。一寸使うには便利なのですが、まともな仕事をしようと思ったら、やはりそれ専用の道具が必要になります。
戦後日本の社会はゼネラリストを優遇してきました。ゼネラリストは、「総合職」と言われ出世をする人々、その他の人々は「一般職」と言われています。それでも今から20年程前までは、それぞれの職種にそれなりの専門家(その事に関しては、誰にも負けないと自他共に認める人)が居ました。しかし、最近はほとんどがゼネラリストに成ってしまい、何をやってもそこそこ出来る人ばかりに成ってしまいました。(何をしてもそこそこにしか出来ないのです)
最近おこっている様々な事故・事件は、この専門家の不在が真の原因だと思います。東海村の事故しかり、鉄道事故しかりです。物作り日本と言われて久しいですが、日本の物作りの現場からスペシャリストが消えつつあります。また設計開発の現場からもスペシャリストが消えつつあります。