山梨県では主要キー局の地上波放送を概ね全県でリアルタイムに見ることが出来ます。本来、高い山に囲まれた山梨県では首都圏に隣接しているとはいえ、主要キー局の地上波(電波)が満足に届く事がなく、これを受信しても満足の行く映像を見ることは出来ません。では、なぜ全県で主要キー局の放送を見ることが出来るのかと言うと、各主要キー局が送信した電波を県内各地にあるCATV会社が受信して、全県に張り巡らしたCATV網にリアルタイムで再送信しているからです。CATVに加入さえすれば全てのチャンネルを見ることが出来るわけです。
インターネットの世界では、昔からビデオ・オン・デマンドという事が言われてきました。これは、簡単に言えばインターネットでテレビ番組を送ることですが、インターネットは双方向の通信ですのでリクエストが可能であり、結果的に見たい番組を見たいときに見ることが出来ます。技術的には可能な事でしたが良いビジネスモデルが無く、永い間実現しませんでした。
ところがつい最近、(株)ユウセンがギャオと言うのを始めました。ご存知だとは思いますが、これは完全なビデオ・オン・デマンドで、見たい番組を見たいときに見ることが出来ます。(CATV会社が真っ青になるコンテンツです)
どんなビジネスモデルを採用しているのかというと、番組の間にコマーシャルを流して、そのコマーシャル料で運営すると言う、従来の地上波放送と同じやり方を採用しています。したがって、視聴(利用)者は無料で番組(ドキュメンタリ、映画、バラエティー、等々)を見ることが出来ます。コロンブスの卵ではありませんが、やって見れば簡単な事でした。電波で放送していたものを、有線(インターネット)で放送するだけで実現できるのです。視聴(利用)する側から考えると、アンテナを立てる代わりにインターネットに接続するだけで、見たい番組を見たいときに自由に選んでみる事が出来るわけです。
しかし法律上では、放送をインターネットで配信すると、その瞬間から放送ではなく通信として扱われる事になります。放送では簡単な処理で済んでいた著作権処理が、通信になると複雑怪奇なことになってしまいます。著作権法上の問題でインターネットでの放送が簡単に出来なかったわけです。その結果、インターネットでの放送番組は電波による放送番組に比べ、つまらないものに成っていました。(古いものであったり、人気の無いものであったり、著作権処理が比較的簡単に出来るものに限られていた)
最近、文化庁が通信扱いだったインターネットでの放送をCATVと同じ扱いにする方針を打ち出しました。2006年6月19日に「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会」が取りまとめた報告書案を承認し、21日からパブリック・コメントの募集を始めています。早ければ今年中に著作権法が改定されます。電波による放送番組と遜色の無い楽しい価値ある番組がインターネットで放送される様になるでしょう。