甲斐奈神社


 「宮地は甲斐の国府の所在地にして国司執権の地なり宮甲斐奈神社は甲斐の国の総社にして延喜式の名社なり」の元県知事・田辺国雄の自筆による碑がある。


正面拝殿

 

 
とても立派な狛犬

 


拝殿前の謎の大石

 拝殿正面には「守宮明神」の名前が掲げてある。由来等は不明であるが、祭神は「彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)」と「大己貴命(おおなむちのみこと)」だそうである。
 「彦火々出見尊」は別名「火遠理命(ほおりのみこと)」とも言い、海幸彦・山幸彦神話の山幸彦の事である。また、「大己貴命」は記紀神話の中で最もたくさんの名前を持つ神で、古事記では 1.大国主命(おおくにぬし) 2.大穴牟遅神(おおなむち) 3.葦原色許男神(あしわらしこおの) 4.八千予神(やちほこ) 5.宇都志国玉神(うつしくにたま) の五つの名前、日本書紀では 1.大国主命(おおくにぬし) 2.大物主神(おおものぬし) 3.国作大己貴命(くにづくりおおなむち) 4.葦原醜男神(あしわらしこおの) 5.八千戈神(やちほこ) 6.大国玉神(おおくにたま) 7.顕国玉神(うつくしくにたま) の七つの名前が示されている。特に「大己貴命」は日本書紀で多く使われている。

 「彦火々出見尊」は「神倭伊波礼毘古命(かみやまといわれひこのみこと):神武天皇」の祖父に当たる大和朝廷直系の神であるのに対し、「大己貴命」は国譲り神話でやっとのことで神武天皇の曾祖父の「天津日高日子番能邇邇芸命(あまつひこひこほのににぎのみこと)」に国を譲ったという、大和朝廷に対立した神である。この二神が一緒に祀られている理由がよく解らないが、甲斐の国府が置かれた時代の甲斐の総社であったと言う説もある。

 境内には蒲の穂もなければ、白兎も居無い。 本殿は一間社流造。

 


本殿

 

 甲斐奈神社は明治40年、本県をおそった未曾有の大洪水により本殿以外すべて流出してしまった。 延喜式甲斐奈神社の碑もまた行方不明となってしまっていたが、近年境内南側の下水工事を行っていたところ、元の位置から余り遠くない地下およそ5メートルの所で台石とともに発見された。


発見された碑

 


温泉湧出記念公園 ・ もどり