東京電力からの回答

次に、浅川初男さまからのご質間にお答えいたします。
 まず、太陽光発電設置者連絡会のアンケートについてですが、お客さまよりご返送いた
だいたアンケートに関し、当社が同連絡会の準備会にお伝えした内容は、お客さまから情
報提供の了解を得ているものであり、個人情報保護の観点から問題はないと考えておりま
す。
 次に、「新エネルギー産業会議」及び「水カ委員会」についてですが、いずれも当社役
員等が評議員及び委員をつとめております。
 次に、当社が対外的に行っている協カ事業等に関するご質問についてお答えいたします。
 14年度において、当社では、太陽光発電設備のデータ計測事業に対して協力を行ってお
ります。
 個別の寄附金額につきましては、詳細にわたりますので、ご回答は差し控えさせていた
だきます。
 寄附会の支給先の事業活動につきましては、当該団体の事業報告書、収支報告書等で確
認しております。
 また、「太陽光発電所ネットワーク」へは、「設置者相互の意見交換等を通じて太陽光
発電システムの―層の普及を目指す」という設立趣旨に賛同したことから寄附を行ってお
ります。
 次に、原子力発電所における―連の不祥事に関する役員の責任についてですが、先ほど、
とりまとめてご説明させていただいたとおりであります。
 次に、一連の原子力問題による14年度の収支への影響は、1,100億円程度の費用増であっ
たと考えております。
 また、今後、原子力発電再開までにかかる費用及び収支への影響につきましては、各プ
ラントの再稼働の時期について確たる見通しを申し上げられる段階ではございませんので、
ご回答は差し控えさせていただきますが、影響を最小限にとどめるよう努力してまいりた
いと考えております。
 なお、当社では、当面、原子炉の廃止措置の計画はございません。
 次に、原子力発電所で発生する低レべル放射性廃棄物の処理についてですが、低レべル
放射性廃棄物は、発電所内でセメント等により、固型化するなど、適切な処理を行った後、
日本原燃の六ケ所低レべル放射性廃棄物埋設センターに、埋設されております。なお、そ
の費用につきましては、商取引の内容にかかわりますので、ご回答は差し控えさせていた
だきます。
 次に、今夏の需給についてですが、当社では、長期停止中の火カ発電プラントの再稼働
や新設火力発電プラントの運転時期の繰り上げ、他の電カ会社からの電カ購入の拡大など
最大限の供給カ確保対策を講じるとともに、お客さまに節電をお願いするなど、電気の安
定供給にむけて最大限の努力を払ってまいります。
 次に、コールセンターに関するご質問ですが、電話受付の対応要員につきましては、業
務量に応じて適正な要員配置を行っておりますが、お客さまからのご意見も参考にして、
より充実した体制を作ってまいりたいと存じます。
 次に、家庭用燃料電池につきましては、耐久性、安全性などの技術的課題や製造コスト
の問題など、実用化に向けて課題が多いのが現状ですが、当社といたしましては、技術評
価・実用性能試験を通じて、燃料電池の将来性について十分検討を行ってまいりたいと考
えております。
 また、今後の電カ需要は、長期的には増加傾向を見込んでおりますが、自由化対象範囲
の拡大や新規事業者の供給能力の増強、自家発電などの分散型電源との競合により、―層、
競争が激しくなることが予想されます。当社といたしましては、最大限の営業努力により
お客さまの獲得競争に勝ち抜いてまいる所存です。
 次に、「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」いわゆるRPS法に
ついてですが、当社は太陽光発電設備から余剰購入している全てのお客さまに対して、RPS
法の概要説明及び設備認定申請のお願いについてご連絡しております。
 また、当社が実施しているRPS法の概要説明及び設備認定申請のお願いにつきましては、
各事業所が同一内容で、ご説明できるよう、統一したパンフレット等を策定しており、お
客さまのご理解を得られるよう努めているところです。
 次に、自然エネルギーは、供給の安定性や経済性に課題はあるものの、クリーンで枯渇
の心配がないなどのメリットがあり、その普及促進は必要であると考えております。当社
でも、従来から、お客さまに販売している電カ量料金単価と同額で、太陽光の余剰電力を
購入するとともに、グリーン電カ制度を通じて、自然エネルギー導入への支援を行うなど、
積極的な取り組みを行っております。
 最後に、RPS法施行に伴う、口座取引の1単位あたりの取引価格についてですが、個別の
契約にかかわりますので、ご同答は差し控えさせていただきます。

 次に、大友哲さまからのご質問にお答えいたします。
 まず、設備投資に関するご質問からお答えいたします。
 営業報告書に記載しております建設中の発電・送電設備につきましては、現在試運転を
実施し今年度中の運転開始を予定しているもの、基礎建物工事及び主要機器据付工事を実
施しているもの、運転開始時期が後年度であることから、今後、工事が本格化するものが
ございます。
 なお、葛野川発電所の建設工事につきましては、運転開始までに工程上余裕があること
から、―旦工事を中断しておりますが、現在、工事進捗率は41%となっております。
 また、営業報告書に記載してあります建設中の主な設備に関する14年度の投資額は、約
1,640億円でございます。それ以外の設備投資には、新設・設備拡充、設備改良、核燃料、
附帯事業に対するものがございます。
 次に、自己株式の取得についてですが、現時点では取得の予定はございませんが、財務
体質の強化に最優先に取り組み、将来的には自己株式の取得を検討してまいりたいと考え
ております。
 次に、原子燃料サイクルに関するご質問につきましては、先ほど佐藤和良さまのところ
でお答えしたとおりであります。
 なお、国内の再処理能力を超える使用済原子燃料につきましては、リサイクル燃料備蓄
センターにて、再処理までの間、貯蔵することとしており、使用済燃料の再処理及び中間
貯蔵に伴う費用以外に、直接処分等の費用については考えておりません。
 次に、自然エネルギーに対する取り組み及び「太陽光発電所ネットワーク」に対する寄
附に関するご質問につきましては、先ほど浅川初男さまのところでお答えしたとおりであ
ります。
 最後に、当社は白由競争原理の導入に消極的なのではないかとのご質問ですが、当社で
は、電力自由化を前向きにとらえ、能力・業績を重視した人事制度の導入や、能力本位の
人材登用等を推進するとともに、徹底した経営効率化に努めるなど、競争力の強化に向け
て、最大限の努力をしてまいる所存でございます。

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