企画展・特別展のお知らせ
釈迦堂遺跡博物館リニューアル直前企画展 【黒曜石と土器と骨】
会期:2019年3月20日[水] 〜5月31日[金]
会場:釈迦堂遺跡博物館 企画展示室
 【ごあいさつ】
 当釈迦堂遺跡博物館が収蔵する5,599点の重要文化財を構成文化財の一つとして、山梨県甲府盆地から長野県諏訪盆地を中心に広がる縄文遺跡群が、「星降る中部高地の縄文文化」として、日本遺産に認定され、今年の5月で1周年であります。これを記念し「黒曜石と土器と骨」と題した企画展を、ここに開催いたしました。
 黒曜石は、獲物の体に突き刺さる矢の先端につけられた「矢じり」として、また獣の皮を加工するための道具等、様々に加工される縄文時代には無くてはならない天然ガラスでした。しかし、黒曜石から作られた石鏃などは、古代から天から降ってきたものと考えられており、人工物であると判断されたのは江戸時代に入ってからです。つまり、日本の歴史の上では長い間、「黒曜石は星の欠片」と考えられていたのです。このよう歴史的な背景を踏まえて、「星降る中部高地の縄文文化」として両県内に点在する縄文時代中期の遺跡群が日本遺産に認定されたのです。
 黒曜石の産地は、長野県の和田峠が有名ですが、伊豆七島の神津島からの産出も知られています。釈迦堂遺跡からは、両産地の黒曜石から作られた石鏃等が多数出土しています。しかし黒曜石ばかりではなく、地元山梨県の水晶から作られた石鏃も多数の出土が確認されており、石器は縄文人の交流範囲と生活の知恵を物語る遺物であります。発掘調査から間もなく40年を経ようとしていますが、釈迦堂遺跡博物館は県内の研究者と連携して、黒曜石と水晶の産地の特定の研究を進めております。
 一方、酸性土壌であります山梨県内からは出土することがまれと云われています、人骨も出土していますので、この貴重な資料も今回ご覧いただけるよう、また、重要文化財の指定を受けた1,200点を超える土器の修復事業を毎年国と県の助成を受けて、進めておりますので、この様子も紹介する展示内容といたしました。
本企画展が黒曜石と水晶を通して、縄文時代の人々と今日の私たちの関係を考える機会となれば幸いです。
平成31年3月20日                  笛吹市・甲州市組合立釈迦堂遺跡博物館
                          館   長   坂 本  誠 二 郎

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