私の観光農業への取り組み     退職後専業15年、75歳 後期高齢者突入にに望んで、! 令和2年4月15日  三浦光宏




私は東京農業大学農学部農学科卒です。卒論は葡萄栽培における土壌分析と葉面散布とその効果でした。農大の川上教授による園芸学研究室で実践と研究を始めました。当時山梨県日々新聞社農業研究会の会長であった父がこの研究に興味を抱き農大に依頼、山梨県下葡萄園の土壌分析をしました。その結果山梨県の葡萄園は燐酸肥料の過大蓄積があり、リービッヒの桶樽の原則如く、マンガンやヨウ素等の微量要素摂取障害があり、今後10年間は燐酸肥料の施肥は必要が無いこと、土壌改善のためには有機質肥料の施肥、蛸壺等による深耕と土壌の団粒構造改善が必用で有る事が判明し、父が山梨県農政部に働きかけ、山梨県の土造り運動が本格的に始まりました。昭和42年(1967)頃のことです。父はデラウエアーのキャップ栽培を考案して、その後県農務部、果樹試験場が実験を重ね、現在のデラウエアーホース栽培の農業技術が確立しました。これによりハウス栽培で無く簡易な農業技術で1週間位の早期出荷が可能となりました。ちなみに父は県政功績者、黄綬表彰、勲5等の栄誉を頂きました。私は農業者としても故父を尊敬して農業に従事しています。

私は昭和45年(1970)に東京農業大学を卒業致しましたが、在籍時代に山梨県農務部による農業改良普及員免許と東京都労働基準による職場の衛生管理者免許を取得して、その4月に山梨県農業協同中央会に就職しました。山梨県農協研修所長、出向先の山梨県厚生連健康管理センター業務部次長、山梨県農協中央会農政営農生活部長等を務め満60歳で定年退職しました。その間、山梨県農務部や県農協経済連や各連合会との交流を始め多種の研修に参加しました。その中で役職員修農協研修所にHPの研修を立ち上げました。また、県農務部や県農協連合会、県農業共連との連携を深める中で、NHKや東京電力との関連委員も務めました。農協中央会研修所の研修の中でも簿記会計や、税法(所得税、事業税、相続税)、マーケッティングの学習は観光農園経営には随分役に立ってます。県農務部の防疫関連の農薬の知識や全農の農畜産物販売協議会のあらゆる行事その他、観光農園経営には総合力が必用です。

中央会勤務時代に農業関係補助金に関する勉強もしました。そのお陰で昭和26年(2014)の積雪による被害に於いては特別災害救助法の補助金で500万円(9割補助)の農業機械農舎の再建、また、平成30年(2018)に台風による農作業所損壊に於いては修理費50万円(9割補助)で修理回復が出来ました。国の補助金ですから手続き、書類は厳格複雑、承認を得る書類手続き、事業実施後の事業完了報告書類提出も結構手間が掛かります。農家の皆さんに於いては書類手続きが煩雑なため途中で諦める方も多々多いですが、有難い助成金制度だと思います。

退職後家業である桃と葡萄の観光農業に専業して早15年経ちました。HPを始めて21年、アクセス数も48万件、今年中には50万件アクセス達成になるでしょう。最近では加えてスマホのFacebookやinstagramuの活用も始めました。コロナウイルスで石和果実温泉郷も観光客が無くガラガラですが、観光農園開園の7月には是非とも観光客が戻って欲しいですね。例年、家族連れで振ぎあう夏休み、休校のせいで今年は夏休みが短縮され期待薄ではありますが、何とか繋げたいと思っております。

私は今年4月の誕生日で満75歳、父は90歳で亡くなりましたが10年経過、家には大先輩の母96歳が居りますが、私も75歳いよいよ後期高齢者の仲間入りです。でも私は生涯現役で農業を続けたいと思っています。最低あと5年、出来得るならばあと10年、85歳まで現役続行です。果物を育て喜んで頂く人々との交流、農業は素晴らしい職業だと思います。我が人生悔いは無し、前進有るのみ、命の有るり限り自然と共に歩み続けていきたいと思って居ます。満75歳、後期高齢者突入の節目に一人思い書き綴りました。

農業に関連する皆様、安全安心の農産物生産と、自給率向上は日本を守る大きな国策です。互いに頑張りましょう。