2001年5月27日・星空を守る会総会報告
星空を守る会総会議事内容
10:00〜10:15 古在会長あいさつ
10:15〜10:30 環境省の光害防止制度検討委員会について(内田さん)
10:30〜11:00 屋外照明の目的と用途および良質の照明器具の紹介
11:00〜11:30 外国の照明条例の取り組み
11:30〜11:50 質問等
11:50〜13:00 昼休み
13:00〜14:30 光害対策の具体的すすめ方について(発表60分、討議30分)
環境省の取り組みの具体的実行、条例化に向けて。
14:30〜14:50 休憩
14:50〜16:00 星空を守る会総会。
会長選任、会則一部変更の件、その他
総会内容報告
まず会長の古在氏より開会のあいさつがありました。続いて内田氏により、環境省のマ
ニュアル作成委員の委員会に参加している事が報告されました。内田氏は、3年前に策定
された「光害対策ガイドライン」を具体的にどのように活用するかを指導するマニュアル
の策定委員に選ばれ、その具体的な内容を審議していますが、マニュアルの製作は、環境
省から委託された団体により行われているそうです。その文章の一部を内田氏自身が作成
しているそうです。
続いて内田氏より神奈川県の環境学習リーダーの資料を用いての、良質の屋外照明につ
いての講義が行われました。次に海外における照明条例の取り組みが紹介されました。特
にイタリアは最も進んだ国であり、各地で光害防止条例が制定され、照明器具の開発も進
んでいるそうです。その中で注目することは、照明器具のデザインです。最近日本では、
街路灯としてガス灯タイプのデザインを重視したものが普及していますが、その事により
光害が起こっていることが問題になっています。イタリアでは、そのデザインを維持しな
がら、光が上方に漏れないようかフルカットオフタイプの照明が普及しているとの事でし
た。それを日本にも輸入したらと言う意見が出ました。
午後からは、星空を守る会の会員による具体的な対策の実行に関する討議が行われまし
た。その中で特に、回転サーチライトの問題が話題になり、天文家でない方からその存在
自体が不快であると言う意見がでました。しかし具体的な解決策は見つかりませんでした
。栃木県でラブホテルのサーチライトを中止させた方は、電話で当事者と話し合った結果
理解が得られたそうです。現時点では、法的な規制が無い以上説得を続け、また法的規制
を行政に求めるという結論になりました。
また、内田氏から今年の9月にイスタンブールで開催される国際照明委員会CIEのT
C5.12と言う技術委員会で障害光の規定が定められることが紹介されその日本照明学
会の委員に内田氏から意見をすることが報告されました。TC5.12では、環境省のガ
イドラインよりも10%上方に漏れる光の量を規制する案が決められようとしていますが
、日本の照明学会も含めて世界の照明関係者から多くの反対意見が出ることが予想され、
そうならないように働きかけると言う事でした。
最後に星空を守る会の議案の審議が行われました。次期会長として古在由秀氏が会長に
再選されました。また、会則の一部変更の件が承認されました。
報告 大友 哲
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