東京電力株式会社
 代表取締役 勝俣恒久 殿                 2005,6,17

       東京電力株式会社第81回定時株主総会に対する質問書

                              株主 大友 哲


 1.RPS法の義務量達成に対する当社の取り組みについてお尋ねします。
 昨年も提案したように、ごみ発電も含まれる点や義務量が低すぎる等の問題はあるもの
の電力会社にとってはその義務量を達成するのにかなりの努力を要する法律と思われます。
しかし東京電力の社内で広く理解されて取り組みがなされているか疑問です。
 まず太陽光発電の申し込みと契約を行っている営業所の対応ですが、お客様へのRPS
代行申請の同意は、事実上工事業者を通じて行われており、その契約内容について理解さ
れているとは思われません。書面等を通じて十分な理解を得るようご検討下さい。また、
複数台のインバータを設置する場合に複数台の試験データを求める点はおかしいと思いま
す。個別の製品は認証品として許可になっており、また今後近隣で設置するケースも増え
ると考えられます。電力会社側で対応する問題と考えますがいかがですか。発電設備容量
が契約負荷を超える場合、基本契約の増額を要求する営業所がありました。太陽光発電の
増設に伴う基本料金の増額は必要ないのに何故このような誤りが起こるのですか。
 次に太陽光発電所ネットワークの当社社員理事のふるまいについて疑問があります。会
の運営は東電とは独立した組織として適正に運営されています。しかし一昨年ご回答頂い
た様に、「太陽光発電等の更なる普及を目指して寄付が行われている」という事ですが、
その目的が十分に達成されているか疑問です。会の活動に地域差はあるものの、理事会の
意見の中には更なる普及に消極的な考えが一部あるようです。特に当社社員理事のふるま
いに疑問を感じます。理事の中には、RPSに不同意の方が何人かいますが、それらの方
々に同意をお願いする事も無く、委員会やその他の活動に参加して一度も意見を述べこと
はありませんでした。ある理事からは、「東京電力は原発を推進しているから太陽光発電
の普及に消極的なのでは?」と言う声も聞かれました。私は、はっきり否定しました。ま
たRPS不同意の方にはに同意するようお願いしています。
 次に安すぎる売電価格の改善についてです。私の3相電力の太陽光発電売電契約ですが、
料金値下げの効果もあって、9円/kWhと破格の契約となっており不満です。しかし発
電設備として認証されないと他社へも売ることが出来ないので、今回代行申請に同意しま
した。今後価格が十分に値上げされない場合は、環境価値のみ他社へ売る予定でいますの
でご承知おき下さい。京都議定書の発効に伴いCO2排出権取り引きが今後活発化し、自
然エネルギーの価格が高騰することが予想されます。その時あわてないようにどのように
対策を取っているかご回答下さい。以前に他社への売電について的はずれな回答がありま
した。電気のみは東京電力に売るので託送料は必要ありません。環境価値の証書の取り引
きです。その証書の取り引きに関してお答え下さい。
 2.四半期決算の開示についてお尋ねします。
 原油価格の高騰や今後の電力自由化に伴う変化のスピードについていく為に、四半期決
算の開示についてお答え下さい。
 3.社外監査役の登用についてお尋ねします。
 多くの企業が社外監査役の導入を行っているようですが、当社は一部のみ社外で多くが
元社員です。今後は消費者の代表など中立的な立場の人の登用はしませんか。
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