船守寺(日蓮宗船守教会)
昔上野原の諏訪に弥三郎というものがおり、ゆえあって故郷を捨て、どこともなく立ち去ったが、ついに伊豆国伊東の浦に住み着き、漁師となった。弘長元年(1261)5月12日のこと、たまたま弥三郎が漁から帰るとき、日蓮聖人流罪の大難をまな板岩に救いその後30日余り、夫婦は命をかけて聖人を庇護した。別れに臨み聖人はやさぶろうの海上安全を祈って、船守の御守護を授けた。それ以来人々は彼を「船守の弥三郎」と呼び、大変その徳をたたえ、その名は天下に知れ渡った。

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