大友の1996年から1998年までの設備投資に関する質問と回答の抜粋 1998年の質問 1・設備投資に関しておたずねします。 設備投資額1兆2816億円で完成した発電設備が275万kWとなっています。一方 で昨年の最大電力の増加はありませんでした。また建設中の発電設備が1136万kWも あり、入札で買い取る電力や他社から追加して融通を受ける分も加えると今後約1500 万kWもの発電設備が増える計算になります。1994〜98年の最大電力増加の傾向 (年平均100万kWとして15年分)と比較してあまりにも高水準の設備投資と考えま すがいかがでしょうか。納得の行く説明をして頂きたいと思います。回答は次の項目に触 れて分かりやすくお願いします。 1,設備投資計画(質的なコスト削減は認めますが、量的な内容)に関して昨年は具体 的にどのような見直しを行っていますか。 2,設備投資の基準になる将来の需要見通しは、資源エネルギ−庁の電力需給見通しの みを参考にしていますか。会社独自の調査を行って将来予測を行っているか説明して 下さい。また両者に違いはありますか。 3,将来の人口予測と電力需要の変化に関して、私は数年前に、「2007年頃より日 本の人口が減少に転ずると、電力需要も減少に転ずると」主張して来ました。また最 大電力の予測に関しては、1996年に5900万kWを記録してその後は減少に転 ずると予想していました。(1993年株主総会年鑑P56参照)まさにこの予想が 現実のものになろうとしています。 将来日本の人口が減少に転ずる予測や、産業構造がエネルギ−多消費型産業から他の 産業に転換している現実を設備投資に反映させていますか、それとも日本の電力消費 は永遠に増加するとお考えですか。 4,福島県内における、高圧送電線用地の強制収用が行われると聞いています。設備投 資を抑制するという観点から、高いコストの長距離送電を強行するよりも、必要があ れば東京周辺に入札による電源を確保するほうが合理的と考えますがいかがですか。 また送電線の末端に具体的な電源は決まっていないと聞いていますが本当ですか。 1998年の会社側の回答 次に大友哲様からのご質問にお答えいたします。まず、ここ数年、最大電力の伸びが鈍 っていることを考えると、発電設備への投資は過剰ではないか、とのご質間でございます が、発電設備は将来にわたる安定供給を確保するため、中長期的な見通しのもとで増強し ていかなければなりません。当社では、今後10年間の最大電力の増分を1266万kW と想定しており、ある程度の余力は必要であることを考えますと、過剰投資ではありませ ん。 昨年の設備投資計画の具体的な見直しについてのご質問でございますが、入札電源の利 用拡大や立地情勢などを反映し、9年度計画では、平成9年から17年までの電源増強量 を8年度計画と比べて約40万kW削減いたしました。なお、設備投資の基準となる将来 の需給見通しは、資源エネルギー庁の電力需給見通しのみを参考にしているのか、とのご 質間でごさいますが、当社では、独自にさまざまな統計や資料を分析し、毎年度電力需給 見通しを作成いたしております。 また、将来の人口予測や産業構造の変化を設備投資に反映させているか、とのご質間で ございますが、中長期的に見ると、産業用需要は、素材型産業から加工組立産業への構造 変化などの影響により、低めの伸びとなるのに対し、生活関連需要は、高齢化やアメニテ ィー志向の高まりから、堅調な増加を示すと想定しており、設備投資計画には、この電力 需要の見通しが反映されています。ただ、当面は電力需要が減少に転じることはないもの と考えています。 次に、高いコストの長距離送電を強行するよりも東京周辺に入札による電源を確保する 方が合理的ではないか、とのご質間にお答えいたします。火力の入札電源は経済的に優れ ており、今後も引き続き募集を行う予定ではおりますものの、エネルギーセキュリティや 環境間題などを考慮いたしますと、電源をバランスよく組み合わせていく必要があり、入 札電源に大きく依存することはできません。なお、福島県の南いわき幹線新設工事は、平 成11年の夏の電力需要のピーク時に、万―、既設の送電線に事故が発生した場合の供給 力不足を回避することを目的としており、安定供給確保のためには欠かせない工事である ことをご理解いただきたいと思います。 1997年質問 2・設備投資に関しておたずねします。 設備投資額1兆4千億円で完成した発電設備が275万kWとなっています。一方で昨 年の最大電力の増加は75万kWに過ぎません。既設火力の高効率LNG火力への更新と いう理由はあるにせよあまりにも過剰投資と考えられますが、納得の行く説明をして頂き たいと思います。回答は次の項目に触れて分かりやすくお願いします。 1,電力の入札制度を行っていますが、それによって具体的に年間いくら位の設備投資 額が軽減される見込みですか。 2,当社の今年の夏に向けての最大発電能力は何万kWか(他社からの融通分がどれく らいかにも触れて下さい)。そして新しく更新された火力の古い発電設備は戦力とし て無効なのか有効なのか。 3,設備投資計画に関して具体的にどのような見直しを行っているか。『始めに設備投 資ありき』と言う、公共事業のような硬直した考えがあってなかなか大幅な削減がで きないのではないか。 1997年の会社側の回答 次に、8年度に完成した発電設備が275万kWであるのに対し、最大電力の増加は7 5万kWであり、これは過剰投資ではないかとのご質問ですが、設備投資は中長期を見通 して実施することが必要であり、例えば、この10年で見ますと、最大電力の増分が実勢 で1962万kWであるのに対し、当社供給力の増分は他社受電分を含め1732万kW と、むろ供緒力の余力を絞ってきている状況にあます。したがいまして、過剰投資である ということはございません。 1996年質問 (3)設備投資計画に関してお尋ねします。 当社は毎年一定の規模で発電設備などを増強して来ました。ところが近年の経済状況が 今までのような右肩上がりの成長では無くなって来ています。それにともなって消費電力 の増加がこのままのペ−スでつづくと考えることは出来ません。また、省エネ器具の普及 も顕著です。このような状況の変化の中で今までどおりに一定割合で設備の建設を行うつ もりですか? 小回りの効く火力発電設備は別として、現在建設中の葛野川発電所と柏崎刈羽原子力発 電所6,7号機が完成すると一挙に4年分の最大電力の増加をまかなえますから、それで 十分すぎる設備量になると考えるのが妥当です。それでもこの種の大型設備投資に着手さ れるつもりですか?もし取締役会が「大型設備投資を続行される」とのお考えなら、「将 来過剰投資に絶対にならない」自信の程度も含めておこたえ下さい。 万が一、将来過剰投資になった場合に、株主代表訴訟も受けて立ちますか? 1996年の会社側の回答 次に、今後も今までどおり設備建設を行うつもりかとのご質問につきましては、現在、 強力に推進いたしております需要方策の効果を織り込んでも、電力需要は毎年%程度伸び 続けると想定されます。 このように増大を続ける需要に対し、将来にわたる安定供給を確保するためには、これ からも着実に設備建設を進めてまいる必要があることを、ご理解いただきたいと存じます。
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