羽 衣 洋 蘭 園
  Original cut cymbidium
 
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 切花シンビジュームの可能性と提案

 私が椛蜩c花きさんで研修をしていた時代には、数ある花に埋もれシンビジューム
の存在感があまりにもなかった為に、
 『どうしてこの花はこんなに人気がないのだろうと・・・?』
 『どうしたら、お花屋さんにもっとシンビジュームを使ってもらえるのだろう・・・?』
 『どうしたら、この単価の下落に歯止めが掛けられるのだろう・・・?』
とよく考えたものです。
 
 今ではひとつの結論が出ています。
 
 『生産者の努力不足でしょう!!』

これに尽きると思います。消費者、小売店への提案、プロモーションなどすべてに
おいて手抜きの状態です。農業分野においても遅れをとっていますし、他業界と
比較して見るとゾウとネズミほどの差があります。
 いよいよシンビジュームも本格的に仕掛けをしてかなくてはならないでしょう。
自分の作ったものを自分で売り込むことは、異業種で言えば当たり前の事です。
 
 そこで、シンビジュームをどのように売っていったらいいか? ですが、
私は、シンビジュームの長所を引き出して売って行きたいです。

(花が重たいなどの短所も聞かれますが、今回は長所を取り上げます。)

 
 
 では、シンビジュームの長所とは?ですが
 
 なんといっても一番先に上がるのは花持ちでしょう。
一本でも、輪にカットしても日持ちします。
シンビジュームの輪売りに関しては、将来性のある分野だと思っています。
しかし、普及をさせることは容易ではありません。
私たち生産者の力の見せ所であり、踏ん張り所です。
下の写真のようにテーブルにポンと置いてもらう消費者向け商品、
そして、ギフトアレンジやブライダルなどにおいて気軽に使ってもらう商品の
開発と提案が急務であります。

        試作中
 
 また花持ちに付け加えて、シンビジュームは数日の間は顔色一つ
変えないのも長所です。バラのように日々刻々と顔の変わる花も、
飾る場所や状況に応じて必要ですが、シンビジュームのように、何日も
顔の変わらない花もまた、飾る場所や状況に応じて必要とされます。
これは某仲卸 さんのO店長にご指導いただいたことですが、
将来的にこの特徴を生かした提案も必要になる事でしょう。
 

 次に挙がるのが高級感のある花材であること!!
高級感を出す花の中では一番花色が揃うことはかなりの武器でしょう。
他の花に比べると花色が揃わないし、花色が良くないという声もありますが、
ジャンルを絞ればそうでもない事が分かります。

ここで狙いたいのは葬儀需要です。

ライバルとなる花材はズバリ!カトレアでしょう。
ここで比較すると、とてもわかり易いと思いますが、
シンビジュームの花色、花持ちが断然勝っています。
胡蝶蘭はグレードの高い葬儀に、残りのウエイトはシンビジュームで
と言う時代も私たちの努力しだいで可能なはずです。
東京の葬儀も少しずつ変わって来ているようですし、
花祭壇も間違いなく、今後増えていくと思われます。
その時、いろいろな色の花が求められるのは間違いないでしょう!!
私たちシンビジュームの農家が生き延びる為には、葬儀は外せない分野です。
 
 前述したように高級感をもつ花材である事ともう一つ、和の雰囲気を持った花
というのもポイントです。
ゴージャスなホテルや施設が東京に続々建設されています。
海外からの観光や国際的なサミットの開催が、現在よりも活発になりそうです。
西洋的な施設で東洋的な個性を出す場面が必要になるような気がします。
是非、和の雰囲気をもった、そしてゴージャス感を兼ね備えた
シンビジュームを使ってもらいたいです。
 
 

他ですが、ブライダルにおいてはもっと白いシンビジュームを使ってもらえるようにします。
作り置きのきく花材としてもう一度見直してもらうこと。
その前に私たちが1年を通してなるべく長く
白いシンビジュームを出荷させることが私たちの大きな目標です。
 
 生け込みにおいてはインパクトのある色や形のシンビジュームを使ってもらおうと
思います。
シンビジュームにしかないインパクトをもった品種がとても少いのが現状ですが、あります!
シンビジュームを葬儀などの一つの分野に偏らず、
多面的に仕掛けていくためにもこういった分野はとても大事です。
このようなシンビジュームの長所をうまく提案することが、私たち生産者の大事な
仕事です。

私たちのつくる花をもっと多くの人に見てもらえるよう、そして感動してもらえるよう、
私たちは日々努力を続けていきます!!

当園オリジナル等を使ったテーブルアレンジ
ステイゴールド(黄)、セント・セシリア(白)、シュガー(白)、エラノラ(緑)
リューココリーネ(青)、チューリップ、ダバリアファーン                          
      橘倶楽部 丸岡里恵さん 作





    モダンな空間に当園トラットリア(茶系グリーン)と
                       アンスリウム、グリーンを合わせた生け込み

                       モダンでエキゾチックな空間にはシンビジュームや、
                       アンスがとても合います。
                       
 ブルームウインクル 中三川さん 作